RAIDERS5 攻略 基礎知識


目次

   1. そもそもどんなゲームか
   2. キャラクターと地形
   3. プレーフィールド
   4. 面構成
   5. 操作についての詳細
   6. 自機の変形と1UP
   7. 敵についての詳細
   8. 通り抜けのテクニック
   9. 代表的な誘導方法

1. そもそもどんなゲームか

一言でいえば、「フィールド上のターゲットを全て破壊して出口から脱出するゲーム」である。 特徴なのは、敵の扱いと癖のある自機の操作方法にある。

図1-1: この位置では立ち止まれない
fig1-1
図1-2: 敵を壁として利用する
fig1-2

自機は壁にぶつかるまで止まることができない。図1-1の位置にいる場合、自機はレバーを上下に入れても立ち止まれず、そのまま左に移動してしまう。左の角まで行けば止まることはできるが、このままでは自機の上側にある壁を壊すことはできない。

そこで敵の登場となる。敵はショットを当てると一定時間卵状態となり、足止めすることができる。 この卵状態の敵は自機にとって壁に近い扱いとなり、触れてもミスにはならなくなる。 このため図1-2のように壁の右下の位置で敵を卵にすることにより、ようやく壁の真下に立ち止まることができるようになる。

フィールド上の移動に敵を利用しなければならないためパズル性が高いのだが、敵の動きは乱数要素が強くパターン化が非常に難しくなっている。 乱数要素を考慮した綿密なパターン作りと、パターン化しきれない部分での激しいアドリブアクション。それがRAIDERS5の楽しみといえるだろう。


2. キャラクターと地形

2-1. 自機

図2-1: 自機(変形前)
図2-2: 自機(変形後)

これが自機。レバーで上下左右に移動し、ボタンでショットが撃てる。
自機はマス目に沿ってしか移動できず、その他にも地形によって強い制約を受ける。
特定の条件を満たすことで変形する。変形すると9面などにある硬い壁が壊せるようになる。

2-2. 敵

このゲームには二種類の敵がいる。公式の名称はわからないためそれぞれ「ザコ」、「おたまじゃくし」と呼んでいる。
どちらも一定の速度で常に移動し続けていて、自機にぶつかるとミスになるが、その他の攻撃手段は持っていない。

図2-3: ザコ(加速前)
図2-4: ザコ(加速後)

ザコ。ショットを当てると卵になるが、一定時間で元に戻る。戻る時間は卵にするたびに短くなり、何度も卵にしているとそのうち変形して加速する。
加速すると、加速前の倍の速度で移動するようになる。加速した後もさらに卵にし続けると、そのうちショットを当てても卵にできないようになってしまうが、この状態は加速後の状態と外見上は区別できない。
ザコにショットが当たってから卵になるまでの間にはわずかだがタイムラグがあり、この間にザコがいたマス目に移動すると卵の真上に重なることができる。これを利用すると狭い通路で正面からザコが来ているときに卵にしたザコの上を通り過ぎて向こう側に移動することができる。このテクニックを「通り抜け」と呼んでいるが、面によってはこの通り抜けが必須であり、重要なテクニックとなっている。

図2-6: 卵

卵。この状態であれば自機が触れてもミスにはならない。
卵にショットを当てると、その向こう側に壁か卵がない限り1マス分向こうに追いやることができる。

図2-5: おたまじゃくし(加速前)
図2-6: おたまじゃくし(加速後)

おたまじゃくし。ショットを当てるとマス目の真上に移動して少し動きが止まるが、卵にはならずすぐに動き出す。動きを止めてから動き出すまでの短い間にさらにショットを当てると、卵同様に1マス分追いやることができる。
おたまじゃくしもショットを当て続けるとそのうち加速する。加速後も撃ち続けるとショットを当てても動きが止まらなくなる点も、その状態と加速後の状態で外見上の区別ができない点もザコと同様。

敵同士にぶつかり判定はないため、敵同士が細い通路上ですれ違ったり、2機で重なって移動したりすることもある。 また敵にとっては卵も壁としては扱われないため、通路上に卵があってもそのまま上を通り過ぎていく。

2-3. 地形(床)

敵は全ての床タイプの地形の上を自由に移動できる。自機も基本的には自由に移動できるが、一部の床には副次的効果による制約がある。
副次的効果のある床の場合、効果が発生するのは自機がそのマスの真上に完全に重なった時であり、足を半分踏み入れただけでは効果は発生しない。
また、通り抜けによって床の上に卵がある状態で床の真上に乗っても効果は発生しないので注意が必要である。

図2-7: 床

通常の床。色違いの床もあるが色以外に特に違いはない。

図2-8: 出口(ターゲット破壊前)
図2-9: 出口(ターゲット破壊後)
fig2-9

出口。全てのターゲットを破壊してから出口に重なると面クリアになる。
ターゲットを破壊する前でも色の違いで通常の床とは区別できるようになっている。
出口の真上に立ち止まった状態で最後のターゲットを破壊しても面クリアにはならず、一度少し移動してからもう一度出口に重ならないとクリアできない。7面などでやってしまうことがあるので注意が必要。

図2-10: 出口の上に乗った自機。一度動かないとクリアにはならない。
fig2-10
図2-11: 再生床

再生床。真上に重なると再生壁になる。
再生床は扱いが特殊で、再生床の次のマスに踏み出してからはレバーを逆方向に戻しても再生床のマスには戻れなくなる。
また、再生床の次のマス目にも再生床がある場合、レバーを逆方向に入れても立ち止まることができない。このため、直線状の通路に再生床が並んでいると前に進むことしかできなくなる。

図2-12: POWER床

POWER床。真上に重なると自機が一定時間POWERUPし、体当たりで敵を倒せるようになる。
POWERUPした後はPOWER床は通常の床になる。

図2-13: ドクロ床(ターゲット破壊前)
図2-14: ドクロ床(ターゲット破壊後)

ドクロ床。真上に重なるとミスになるが、全てのターゲットを破壊すると暗くなって通常の床と同じ扱いになる。
足を半分踏み入れただけではミスにはならないので、これを利用して方向転換したり(22面)、奥にあるターゲットを破壊したり(16面)するテクニックがある。
通り抜けを利用すればターゲット破壊前に上を通り抜けることもできるが、このテクニックを使う面は今のところない。
POWER床でPOWERUPしていてもドクロ床に乗るとミスになるので注意すること。

2-4. 地形(壁)

図2-15: 壊せない壁

壊せない壁。文字通りの壁。上には乗れないし、ショットを当てても壊れない。

図2-16: 壊せる壁

壊せる壁。ショット一発で壊れて通常の床になる。

図2-17: 得点壁

得点壁。やはりショット一発で壊れる。通常の壊せる壁より壊したときの得点が高い。

図2-18: 硬い壁

硬い壁。自機が変形していないと壊せないが、変形していればショット一発で壊せる。
外見が壊せない壁によく似ているが、周囲が光るので区別できる。

図2-19: 再生壁

再生壁。ショットで壊すと再生床になる。

図2-20: ターゲット

ターゲット。フィールド上の全てのターゲットを壊すと出口に入れるようになる。ショットで壊すと通常の床になる。
面によってはいくつかターゲットを壊すと別の場所に新たにターゲットが出現するが、このターゲットも全て破壊する必要がある。
また、面によっては下におたまじゃくしが隠れているターゲットもある。

図2-21: ターゲットの下に隠れたおたまじゃくしが出てきたところ
fig2-21

どのターゲットにおたまじゃくしが隠れているかは面によって固定だが、外見上は通常のターゲットと区別できない。


3. プレーフィールド

フィールドの広さはどの面も横14マス×縦30マスとなっている。横幅の14マスは画面内に収まっているが、画面の縦幅は11.5マス分しかないため、自機の移動に合わせて画面がスクロールするようになっている。
もちろん敵を画面外に追いやったとしても敵が消える訳ではない。敵は画面内にいても画面外にいても同じ法則で移動しているため、画面外にいる敵を誘導したり、画面外にいる敵の移動のタイミングに合わせてターゲットを破壊したりすることもある。

フィールドの外側は外壁で囲まれているが、この外壁は全て壊せない壁と同等の扱いとなっている。
外壁には通常明かりがついているが、全てのターゲットを壊したときにこの明かりが消えるため、ターゲットを壊し終えたかどうかを外壁で確認できるようになっている。

フィールドの構成は面によって完全に固定されている。地形の配置、敵の配置、自機のスタート位置のいずれにも乱数要素はない。
また、面が始まったときには自機は必ず上向きに、敵は全て下向きに配置されている。

面が始まると自機はすぐに移動し始めるが、敵の移動開始にはほんのわずかにタイムラグがあり、さらに敵ごとにこのタイムラグが少しずつずれている。

図3-1: 12面開始直後。既に動き出している敵とまだ動き始めていない敵がいる。
fig3-1

これは敵同士が完全に重なり合ってしまうと外見上1機と区別できなくなってしまうため、完全に重なり合う可能性を少しでも減らすための措置と思われる。

タイミングが厳しいためたまにしか発生しないが、壁をショットで破壊したり、ターゲットが新たに出現するなどの地形の変更を伴う処理がちょうど画面外へスクロールアウトするタイミングで発生すると、次に画面内に現れたときに画面上に古い地形で表示されてしまうバグがある。表示のみの問題であり、判定上は新しい地形になっている。再度スクロールアウトし、もう一度画面内に戻すと正しく表示されるようになる。

図3-2: 左側で一カ所再生床が見えるが、判定上は再生壁になっている。
fig3-2

4. 面構成

ゲームを開始するとまずEXERCISE面が始まり、EXERCISE面が終了すると1面が始まる。

面の数は全部で32面(EXERCISEを除く)。25〜32面はそれまでに出現した面と初期配置が同じだが、ターゲットの出現位置が異なる面が続く。

新バージョンでは、1〜8面でミスした場合に一度破壊したターゲットが壊れた状態のまま再スタートになる。これは基板のバージョンによる違いで、ディップスイッチ等では変更できない。

32面をクリアすると2周目が始まる。周回が進むと敵が加速しやすくなって難度が上がるが、3周目が上限で4周目は3周目と同じ難度になる。

コンティニューは1周目でゲームオーバーになった場合のみ可能。2周目以降はコンティニューできない。

図4-1: コンティニュー画面。2周目以降はこの画面は表示されない。
fig4-1

5. 操作についての詳細

5-1. 自機の移動

自機の操作は4方向レバーを使用する。レバー入力に対する自機の動作は以下のルールに従っている。

このルールの通りであれば移動中にレバーを前後に振り続けていてもすぐに加速できる状態が維持されるはずだが、実際にレバーを振っていると時々1マス分加速できなくなることがある。この現象の発生条件は今のところ正確にはわかっていないが、おそらくわかったとしても制御できるものではないと思われるため、レバーを前後に振るときには一時的に加速できなくなる可能性がある、と考えておくべきである。

面開始時には自機は上向きに移動中の状態になっている。このため、レバーを離していると必ず上方向に移動し始める。
また面開始時にレバーを上に入れていると開始直後から加速した状態で移動できる。

5-2. ショット

ボタンを押すとショットを発射する。

ショットは自機の1マス前方から射出され、5マス先まで到達する。
自機の前方から射出されるため、通り抜けして自機の真下にある卵にはショットは当たらない。
目標が遠方の壊せる壁の場合、ちょうど5マス手前のマスの真上がショットの届く限界となる。

図5-1: 5マス手前からターゲットを撃っているところ。この距離がショットの到達限界。
fig5-1

ショットの連射性能はかなり高く、秒間30発の連射装置を使用しても弾切れを感じることは無い。
ただしショットを連射しながら画面を上下にスクロールさせると画面が乱れるバグがあるため、乱射はさけるべきである。

2機以上の敵が完全に重なっている場合、ショット一発で卵にできるのは1機のみである。
卵が2つ以上重なっている場合も同様で、ショット一発では1つの卵のみ移動する。
卵のあるところにターゲットが出現するなどして卵と壁が重なった場合、ショットを一発撃つと卵には当たらず壁に当たる。

図5-2: ターゲットの上に卵が乗ったところ。ショットはターゲットに当たる。
fig5-2

卵が二つ重なっている場合、ショットを一発だけ当てると卵が二つ並んだ状態になってそれ以上ショットを当てても移動できなくなってしまうが、 ショットを二発連射すると一つの卵が移動している間にもう一つの卵にショットが当たり、結果として重なった状態のまま二つとも1マス奥に追いやることができる。このテクニックは特に敵に囲まれたときに有効で、連射装置を使用すると安定して卵を運べるようになる。


6. 自機の変形と1UP

6-1. 壁破壊による変形と1UP

フィールド上にある壊せる壁を全て破壊すると、自機を変形させることができる。変形すると硬い壁を壊せるようになるが、22面に硬い壁を壊さないと破壊できないターゲットがあるため、どこかで変形しなければならない。
実際にはEXERCISE面で変形させることが可能であり、ほかの面と比べてもEXERCISE面で変形させた方が楽なのでこの面で変形させることが多い。
一度変形するとミスしても変形したままとなる。元に戻る手段はない。

一度変形してから再度フィールド上の全ての壊せる壁を破壊すると、二回目以降は自機が1UPする。

図6-1: 1UPボーナス画面
fig6-1

変形の時は全ての壊せる壁を破壊した時点で変形するが、1UPの時は面をクリアしたときに1UPする。これは永久パターンを回避するための措置である。変形のときも1UPの時も最後の壁を壊したときに大きな音がするので、この音で壊し終えたかどうかを確認できる。

変形および1UPのために壊さなければならないのは通常の壊せる壁のみであり、硬い壁や得点壁は壊す必要がない。
また2面などでは壊せる壁のある位置にターゲットが出現するが、この場合ターゲットを出現させる前に壊せる壁を壊しておかないと1UPできない。

6-2. 得点による1UP

自機は得点でも1UPするが、得点での1UPは1ゲームで2回のみとなっている。1UPする得点の設定はディップスイッチで変更できるが、工場出荷設定では30,000点と80,000点となっている。
ディップスイッチでの設定内容は最初の1UPの得点とエブリでの得点間隔となっていて、この設定内容は電源投入時にも確認できる。

図6-2: ディップスイッチ設定確認画面
fig6-2

しかし実際には二回しか1UPしない。UPLのゲームには残機を増やしすぎるとそれ以降1UPしなくなるゲームもあるが、RAIDERS5の場合は残機を増やしすぎないように進めても130,000点以降は1UPしない。
このため、ある程度進むと残機の補充は壁を破壊したときの1UPに頼ることになる。またエブリが無いため、得点にはほとんど意味がない。

6-3. 残機設定と残機の上限

スタート時の残機設定は工場出荷設定では2機(設定画面では3となっているがこれは自機を含めた数)。こちらもディップスイッチで変更できる。

残機は6機が上限で、それ以上は増えない。残機が6機ある状態で1UPしたとしても特にペナルティーはない。


7. 敵についての詳細

7-1. 加速カウンタ

敵は何度もショットを当てているとそのうち加速するようになるが、ショットを当てた回数は敵ごとの内部カウンタで管理されていて、この値が一定値を超えたときに加速する仕組みになっている。
この内部カウンタは、以下のときに+1される。

また以下のときに1/2(端数切り捨て)になる。

POWERUPで敵を倒すと一度1/2になるが、その後卵になることで+1されるので、結果としては前の値の1/2に+1した値となる。
おたまじゃくしに一度にショットを数発当てると、最初の一発は足止めになり、その後のショットは一発当たるごとにおたまじゃくしを奥へと追いやるが、カウンタが+1されるのはこのうち足止めになる最初の一発のみである。足止めと追いやりとではショットが当たったときの音が違うので、この音でカウンタが上がったかどうかを確認できる。

加速、あるいは無敵になるカウンタ値は敵の種類によって異なる。

表7-1: 加速カウンタと敵の状態
低速加速無敵
ザコ0〜78〜1516〜
おたまじゃくし0〜1516〜3132〜

おたまじゃくしをPOWERUPで殺すとザコになるが、おたまじゃくしのときのカウンタが14か15だと殺した後のカウンタは8になるので、加速していなかったおたまじゃくしを殺したら卵から戻ったときには加速していた、というケースがありえる。

カウンタの値は敵ごとに管理されているが、カウンタの初期値は面ごとに設定されていて、その面の全ての敵で同じ値をとっている。面ごとのカウンタの初期値は以下の通りである。

表7-2: 面ごとの加速カウンタの初期値
1面 2面 3面 4面 5面 6面 7面 8面 9面 10面 11面 12面 13面 14面 15面 16面
0 0 0 1 1 1 3 1 1 0 0 1 2 0 7 0
17面 18面 19面 20面 21面 22面 23面 24面 25面 26面 27面 28面 29面 30面 31面 32面
1 0 0 1 4 1 1 5 6 3 3 3 3 3 3 3

二周目の初期カウンタは表の値+5、三周目以降では+10になる。ただし初期カウンタ値の上限は15となっているため、三周目以降の15面と25面では15になる。

7-2. 動きのルール

敵の動きは以下のルールに従っている。

なお、RAIDERS5ではこの敵の進路選択以外に乱数が使用される要素は無い。

7-3. POWERUPの効果

POWER床で自機がPOWERUPすると、全ての敵の色が白っぽく変わり、体当たりしたときに敵を倒せるようになる。

図7-1: 自機がPOWERUPしているところ。ドクロ床のところにはすでに復活して色が戻っているザコがいる。
fig7-1

倒した敵は一定時間後に卵になり、その後ザコとして復活する(おたまじゃくしを倒した場合もザコになる)。卵になった時点で色が戻るため、復活したザコは自機のPOWERUPの効果時間中であっても倒せなくなっている。
色が変わったザコもショットを当てると卵になる。卵状態では体当たりしても死なないため、通常通り壁として利用できる。この卵は白いままなので、卵から戻ったときにまだ自機がPOWERUPの効果時間中であれば体当たりで倒せる。
POWERUPしたときに卵状態だったザコも、卵のまま色が白に変わる。もちろん卵から戻ったときにまだ自機がPOWERUPの効果時間中であれば体当たりで倒せる。
POWERUPの効果時間中におたまじゃくしが隠れているターゲットを破壊すると、出てきたおたまじゃくしも白くなっていて、体当たりで倒すことができる。
色が変わったおたまじゃくしにショットを当てると、通常通り一時的な足止めになる。この足止め状態のおたまじゃくしも体当たりで倒せるのだが、ごくまれに体当たりしたときにミスになることがある。原因は不明(おそらくはバグ)だが、おたまじゃくしを倒すときは足止めせずに倒した方がよい。

自機がPOWERUPすると、敵の動きにも一部変化が起きる。具体的な変化は以下の通り。

自機がPOWERUPの効果中であっても、一度殺されてから復活した敵は通常の色に戻っているため、追尾モードでの進行方向も通常通りに戻っている。
POWER床が二つある面でPOWERUPの効果中に再度POWERUPすると、全ての敵が再度進行方向を反転させる。


8. 通り抜けのテクニック

このゲームにおいて通り抜けは細い通路で自機とザコの位置を入れ替える唯一の手段であり、つねに安定してできなければならない重要なテクニックとなっている。通り抜けのポイントはザコにショットを当ててからいかに素早く卵が乗るマス目に移動するかにあるが、より安定させるためにいくつかの方法がある。

a) 静止した状態からの通り抜け

図8-1: 右下で静止した状態からの通り抜け。卵は右から2マス目に残る。
fig8-1

一番の基本。曲がり角などで自機を静止させてザコを待ち、隣のマスで通り抜けする。
ポイントはザコが一つ手前のマスに少し足を踏み入れたところで動き出すこと。

この方法は9面の右下のエリアのように1マスごとに曲がりくねった地形でも使える。

図8-2: 狭い場所での通り抜け。自機の先端部分には当たり判定が無い。
fig8-2

また10面のようにザコが並んでくる場合は、通り抜けた後の卵で静止して次のザコを通り抜ける手もある。

b) 敵を引きつけての通り抜け

図8-3: 引きつけての通り抜け。この直後に振り向いて通り抜けする。
fig8-3

長い通路上でザコの前方を同じ速さで移動し、間合いを調整してから振り向いて通り抜けする。長い通路上で曲がり角が使えない場合に有効。
ポイントはどのマス目で通り抜けするかを意識すること。卵がそのマス目に残ることと、自機がすぐにそのマス目に踏み込めることが両立するように調整する。

c) 敵を追いかけて反転したところで通り抜け

図8-4: 反転したところでの通り抜け。この後得点壁の二つ下のマス目で通り抜けする。
fig8-4

ザコを追いかけて、通路の行き止まり付近で通り抜けする。ザコが通路状の狭い部屋に閉じ込められている場面でしか使用できないため、使える場所が限定される。
ポイントは間合いの調整。引きつけての通り抜けに比べて間合いは広めに取る。

d) 開幕からのタイミングのパターン化

図8-5: 8面開幕の通り抜け。開幕から加速していればこの位置で通り抜けできる。
fig8-5

面が始まってから敵の動きに乱数要素が入らず、自機の移動も安定させられる場合は通り抜けのタイミングをパターン化できる。
ポイントはタイミングを覚えるのではなく、どのマス目で通り抜けるかを覚えること。

e) 連射装置を使った通り抜け

図8-6: 連射装置を使った通り抜け。レバーを上にいれたままショットを連射している。
fig8-6

卵を壁際まで運び、ショットを連射しながら自機を卵に押し付けると、ザコが卵から戻った直後に通り抜けできる。
加速カウンタをよけいに増やすことになるのであまり使う機会は無いが、狭い通路で複数の敵に囲まれたときなどに有効な手段。


9. 代表的な誘導方法

9-1. 一本道誘導

一本道の通路にいる敵は原則として直進することしかできない。ザコを卵にした場合も進行方向は維持されるので、卵から戻ったときには通常は同じ方向に直進するが、以下の条件を満たすと卵から戻ったときの進行方向を反転させることができる。

一本道誘導の最も基本的な使い方は、長い通路で後ろから追いかけてきた敵を追い返す使い方である。

図9-1: 一本道誘導で左下から来たザコを追い返しているところ。
卵になっているザコの進行方向は画面の右向き。
右よりも下の優先順位が高いため、卵から戻ると下に進み出す。
fig9-1

一本道誘導はおたまじゃくしに対しても使用できる。おたまじゃくしの場合は卵にする代わりにショットで足止めすることになる。

9-2. T字路誘導

T字路では通常敵の動きはランダムになるが、直進モードでは一方向、追尾モードでも二方向に限定されるので、自機との位置関係を調整することで敵の進路を特定の方向に限定させることができる。

T字路誘導は主に自機のいるところに敵を誘導する際に使用する。

図9-2: T字路誘導。自機のすぐ上にいるザコは直進モードでも追尾モードでも下に進む。
fig9-2
図9-3: T字路誘導のもう一つの例。自機を交差点で静止させているとザコは下に行く
可能性があるので、ザコがT字路に到達した瞬間だけ少し上に移動している。
fig9-3

他には、壁の向こう側にいる敵を誘導するときにもT字路誘導が使える。

図9-4: おたまじゃくしをT字路誘導で左側の通路に引き込んでいる。
fig9-4

9-3. 定置網

T字路誘導を応用すると、敵を袋小路に閉じ込めて出て来れないようにすることもできる。

図9-5: 左下のザコに対する仕掛けが定置網。画面の右側にいれば直進モードでも追尾モードでも左に出てくることは無い。
fig9-5

定置網の仕掛けはT字に組むのが基本だが、T字路さえあればT字でなくともかまわない。

図9-6: 定置網のもう一つの例。仕掛けの左上方向にいる限りザコは仕掛けから出てこない。
fig9-6


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